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2013年10月28日

力いっぱい嫉妬を歌う。Donny Hathaway「Jealous Guy」

ビートルズ(ソロ名義も含む)のカバーって星の数ほどされているけれど、「これだっ」っていうのがあんまり無い。オリジナルの信者なんすよね。原曲が経典のように脳みそに貼り付いてるから、カバー曲の新しい解釈がつけ入る隙が無いというか。

それでも例外はいくつかあって、その中でもダニー・ハサウェイの「ジェラス・ガイ」は別格。(→Youtube

はっきりと刻まれたリズムの中にパワーのあるボーカルで男の嫉妬を歌う。「ああ、どうせ俺は嫉妬深いけどさ!悪い?」という堂々たる歌いっぷり。原曲とはあまりにも対照的で原曲迎合でないところが男ですね。これだけ男っぷりを発揮しても嫉妬深いのです男はね。

あと、ちょっと考えてみると人種差別の暗い引力がある中で、白人音楽を取り上げるというのも凄いことだなと。なんだあの野郎、白人の曲なんか歌いやがってという野次も聴こえてきそうなところ、良い曲は良いと振り切って、しっかり自分の中に楽曲をインストールしている。そんなところも頭の片隅に置きながら聴くと、なおさらかっこいいわけです。ダニーは「Yesterday 」もカバーしてます。


でこの「Jealous Guy」カバー、名盤「LIVE 」のバージョンだけかと思ったらスタジオレコーディングバージョンがあったのですね。

Someday We'll All Be FreeSomeday We'll All Be Free
Donny Hathaway

Warner Music France 2010-02-22
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2010年に出たフランスのBOXセットでブックレットはフランス語。
iTunesのリンクはこちら。ただ今のところ、「Jealous Guy」のバラ売りはありません。