ページ

2013年9月21日

本当は危険だった奈良の大仏制作。



テレ東で世界遺産ミステリーというような内容で、その中で奈良の大仏制作に関する紹介があった。

当時、技術的に難しかった鋳造とう方法が採られた理由は、みたいな内容だったが、僕が特に目を見張ったのは、大仏表面を金メッキで覆うために用いられた「アマルガム法」という技法。バブルガムじゃないよ。ちなみにアマルガムとは「水銀と他の金属との合金の総称(Wikipedia)」なのだそうだ。

簡単に書くと、まず水銀と金を混合させて大仏に塗る。その後、大仏を熱し水銀を飛ばすことで、金だけが表面に残る、という技法だ。大仏ができたのは752年。そんな技術があったんだ〜と無邪気に感心したのだが、ん?待てよ。水銀って毒じゃん。昔の公害病の原因物質でしょ。。

で、調べてみるとやっぱり、この制作プロセスでは水銀を吸引して中毒症状を起こした人が居たと考えられているみたい。うわぁ気の毒に・・・。労災不適用。



ここの記事によれば、「東大寺大仏記」に記載された水銀使用量は約50トン。ちなみに蛍光灯に使われている水銀の、日本の年間使用量が5〜6トンで相当すごい量。
その量の水銀が、盆地という地形も手伝って拡散し、奈良全体を汚染したのではないか、と論考されている。
引用が続いて恐縮だが、水銀吸引の症状として「蒸気水銀は気管支炎や肺炎を引き起こし、腎細尿管障害、むくみ、場合によって尿毒症も発生し、全身のだるさ、手のふるえ、運動失調などをひき起す」。(そしてそれは“たたり”と解釈されたのでは、と)
本来、有り難い存在だったはずの大仏様が、実はとんでもない厄災をもたらした原因だったかもしれないのだ。


GOLDEN☆BEST バブルガム・ブラザーズGOLDEN☆BEST バブルガム・ブラザーズ
バブルガム・ブラザーズ

ソニー・ミュージックダイレクト 2010-04-27
売り上げランキング : 121076

Amazonで詳しく見る
by G-Tools