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2013年8月29日

千原ジュニアの「亀のクラッシュ」文字おこし。

ちょっと前だけど、すべらない話の千原ジュニアトーク。
亀のクラッシュの話があまりに面白いので、
我慢できなくなって文字おこしした。
暇か。


まさにプロフェッショナルのしゃべり。
設定自体もプロじゃないと実現できないところもあるけど、
話の展開、強弱、間、やりとりの再現、身振り手振り、
そして後半の畳み掛けるようなリズムとオチ。
人を惹きつけるしゃべりの、まさに最高峰だと思った。

そしてディズニーシーのアトラクションの完成度も相まって
最高のすべらない話、個人的認定です。


※タートルトークのクオリティを確かめに行った話はこちら


■千原ジュニア「亀のクラッシュ」

・・・ちょっと前に、ロケでディスニーシーにね、行くっていう
大阪の番組でロケさせてもらったんです。

そんなら、いろんなアトラクションに乗せてもらったんですけど、
今から行くのはタートルトークって言いはるんです。

全く知らなくて
「何ですかそれ?」

設定としては、
船があって、船底にガラス窓があって、
そこにね、200人くらい入って、窓ガラスに、
ファインディング・ニモに出てくる亀。
クラッシュっていう亀がそこに出てきて、
こう、動いて身振り手振りでしゃべって、で、15分くらい。
お客さんと質疑応答して、そのクラッシュが、
そのお客さんを、いじりたおして、誰一人傷つけず、
爆笑につぐ爆笑をかっさらって帰っていくっていうんです。

ええ??そんなことあんの?と

ほんで、行って、お兄さんが、
みんなでせーのでクラッシュ呼びましょうね、
せーの「クラッシュー」

いったら、向こうからわーーーってくるんですよ

映像なんですけど、
亀がうわーきて、動きも、表情とか声とかめっちゃおもろい感じなんです。

「おーいみんな会いたかったぜ〜」

もう子どもたち、
「わーークラッシュー」って

「おー今日もみんなに会えてほんとに俺は、最高だぜーー」

で、こっから、
「じゃあ俺に何か質問あるやついるかい?」


で男の子が
「ハイ!」って。

「それじゃそこの男の子、質問何だ?」

「僕は泳ぎが得意じゃないんですけど、
あの、どうやったら、泳ぎが、得意になりますか?」

「泳ぎが得意じゃないのか。
名前はなんて言うんだ?」

「こうすけっていいます」

「おいおい、
泳ぎの速そうな名前じゃないか!」

どぅあーー(爆笑)いうんです。

ほんならきょとんとした顔して。クラッシュが。

「俺、そんなおかしなこと言ったか?」

って言って、
設定として、地上のことは一切知らないんです。
それをごまかしながらも、それで笑いとるんですよ。

「他に質問あるやついるかい?
じゃあそこのお姉さん。何だ?」

「私たち今日、大阪から来たんですけど、
えっと、大阪弁、しゃべれますか?」

「大阪弁?
大阪弁って一体何だ。」

「いやあの、何とかやん、とか、何とかやねん
みたいな言葉なんですけどぉ」

「いやー・・・俺はちょっと大阪弁は・・・
   喋られへんねん・・・」

どぅかーん!

もう、むちゃくちゃ受けるんです。200人が。
え・え・え?って。

ほんだら、今度は女の子が。

「女の子、質問があるのか?かわいいなーどうした?」

「海には、きれいなものはありますか?」

その質問がかわいすぎて、
200人がもう、ぽー っ  ってなって。

「良い質問だなぁ〜
海にはきれいなもの一杯あるぜー
このサンゴ礁だって、泳いでる魚たちだってみんなきれいだ。
みんなきれいなんだ、だけどな、
少しだけ、少しだけ、おれが生まれた時より、
海がきれいじゃなくなってるような気がするんだ・・
だから、もし今度海に行ったときは みんな、海を汚さないでくれるかい?」

もう全員心掴まれているから、
大人もみんな

「はい!」って。


ロケですから、
カメラあって、俺がいるっていうのも
もちろん200人お客さん知ってはるんですよ。

もうバラエティですから、
クラッシュにこれだけ笑い取られてる場合ちゃうと。
俺もバラエティ番組で行って。

「他に質問あるか?」

「はいはいはい!」って

「じゃあそこのお兄さん、
質問なんだ?」

って俺当てられて。
ここで爆笑王クラッシュと、どう絡むかっていうことですよ。

「えー。
好きなことわざ何ですか?」

「ことわざ?」
おい、ことわざってなんだ?」

言われたんで、

「たとえば、
鶴は千年亀は万年とか。」

ていったら

「おいおい、
人の寿命を勝手に決めんじゃないよ!」

どぅぉあーー

「亀の平均寿命は大体80歳くらいなんだよ!」

どぅぉあーー

「まぁ俺は今150歳だけどな。」

どぅぉあーー

「で、お兄さん、君はいくつだ?」

「38才です」

「まだ卵からかえったばかりじゃないか!」

どぅぉあーー

「で、俺150歳だけど・・」

ばってお腹見せるんです
亀やから、割れてるんです。

「ふっきん割れてるぅー」

どぅぉあーー

「君は、腹筋割れてるかい?」

「割れてないです」

って見せようと思ったら、

「だれが本当に見せろっていったよ!」

どぅぉあーー

「じゃあまたまた会おうな!バイバーイ!」

って帰っていくんです。

おれ、なんにもできひん。
何一つ笑いとれず、
全部クラッシュに持って行かれて。

えええー?
これ何や?
何やこれ、何にもできなかった。
いうたって芸人が行って。

どうしよどうしよ?
俺、結構引きずって。
5日後に、休みあったんですよ。
俺プライベートで、やっぱもう一回
プライベートでニット帽でマスクして
もう一回潜り込んだんですよ。
タートルトークに。
ほんなら、またその日もウケてますねん。

男の子が
「得意な泳ぎは何ですか?」

「得意な泳ぎって何だ?君は何なんだ?」

「僕は背泳ぎです。」

「背泳ぎ?知らねぇなー」

といいながら背泳ぎやってんですよ。
もう「どぅぉあーー」ウケて。

大体毎回、
3人くらいの質問がおわるから
2人くらいおわって、
次「はいはい!」言ったら、

「ニット帽にマスクのお兄さん、
名前なんて言うんだ?

ってきたから、
ばー!取って、

「千原ジュニアっていいます!」

そんだら200人の人が、
「えーーー?」
なんでなんでなんで?
わーーーってなってる間、
またオモロイ顔で・・・こうやって。
静まるまで待つんですよ。クラッシュは。
もう、めっちゃええ顔で。

「おい・・・俺より人気者は嫌いだぜ?」

またそう、掴んで。

「で、質問ってなんだ?
千原ジュニア、質問って何だ?」

っていうから

「好きなテレビ番組何ですか?」

「テレビ?
テレビって一体なんだ?」

「いや、地上にある、すごい楽しい四角い箱で、
そこには面白い人が一杯出てるんです。」

「面白い人?
面白い人って一体誰だ」

「いやあのー
まぁ、例えば、面白い人、例えばあのー、、、、
うーん 千原ジュニアとか?」

で、お客さんはクスクス・・って

「千原ジュニアはそんなに面白いのか。
じゃあ、今から、面白いこと言ってくれよ!」

うぇっいつもの感じと違う!
で、お客さん「うわーーーー」ってなって。
面白いこと言ってーー みたいな

えええーー?

「千原ジュニアは面白いんだろ?
だったら、俺を笑わかせてくれよ?」

ぐー詰められて。俺。
お客さん「うわー」なってるから
この状況、何言っても絶対ウケへんとこだから。

「あの、あの、あれですわ。千原ジュニアはそんなに、
おもしろくないです。」

って俺、逃げたんです。

そしたらお客さんが200人、
ええ?逃げんのーー?みたいな。

すっごい空気になって、
どうしよ?この空気どうしよ?と思ったら
クラッシュが、

「いや!
千原ジュニアって言った時の最初の歓声きいたら、
千原ジュニアがどれだけ面白いか俺にはわかったぜ。
千原ジュニア、またあそぼうな、バーイ!」

って帰っていくんです。

クラッシュー!・・・


・・・俺ねぇ、亀に助けられたんです。




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